はじめに
こちらの映画はタイトルにもあるように、それいけ「カレーパンマン」です。
いや、それいけ「アンパンマン」なんですけど、内容がカレーパンマン。
そう、カレーパンマンが主役の映画なんですね!画面が黄色い。
私は今までカレーパンマンの事を、お調子者で面倒見はいいけど、
ちょっとデリカシーの無いぴりりと辛い存在だと思っていました。
しかしこの映画で上記に「かっこいいヒーロー」という一文が加わるようになりました。
全力でネタバレあります、ご了承ください!
概要
・アンパンマンの映画29作目
・2017年(平成29年)7月1日公開
・監督:矢野博之
・同時上映作品なし
あらすじ
宝探しの一族に生まれたライオンの男の子・ブルブル(多部未華子)
彼は父から渡された地図を手に冒険の旅をしていた。
ある日ブルブルはアンパンマン達と出会う。
ジャムおじさんがMY書物から、宝の地図は”オニツノ島”ではないかと調べてくれた。
ブルブルはオニツノ島へ出発。
彼をサポートしようとアンパンマン達も宝探しに同行。
そこへ宝物を横取りしようと企んだばいきんまんとドキンちゃんも冒険家に変装し、ブルブル達に同行。
オニツノ城に到着したブルブル達だが、島の守り神に阻まれアンパンマン達と離れ離れになり、カレーパンマンと2人きりになってしまう。
本当は怖がりであるブルブル。カレーパンマンに励まされ、助けられながら宝の入手に必要な鍵を探すため頑張って先に進む。
鍵を見つけた所に、ばいきんまんが襲い掛かかり宝を横取りしようとしてきた!
感想
最初ブルブル見た時に「ライオン」ってすぐ分かった人います?
私はこれは犬だと。ブルブルっていう名前も犬が風呂から出た後にするあれだと思ってました。
ビジュアルもちっちゃい子犬のようです。
しかしこれはそんな小さなライオンの物語なんですね~。
ブルブルも”怖くて震える”という所が語源です。
怖いながらも進んで、でも挫けて、励まされて、自分一人で立つ。
そんな成長物語。
そんなブルブルのパートナーは今回カレーパンマンです。
今回の映画は、結構初めの方からカレーパンマンが活躍します。
よく事故に遭遇するアンパンマンワールドの住民ですが、例によって例の如く映画の始まりで吹き飛ばされます。
それをアンパンマンが助けて…かと思いきや間に合わない!
そこにカレーパンマンが現れてさっと助けてくれる!
皆さん同じ感想を抱くでしょう。
せーの!珍しい。
その後ブルブルは、宝探しの一族として一人前になるために宝探しをしていると分かります。
ブルブルのお父様は、見た目で分かるくらい立派なライオンです。
お兄ちゃん達も体が大きくて、犬だと間違えらえるビジュアルではないです。
そんな彼らはもう一人前のハンターとして宝探しをしているのですが、
ブルブルは未だにお父様と一緒についていくくらいだったんですね。
そんなブルブルに対し、”獅子は我が子を千尋の谷に落とす”さながら、
お父様は地図を握らせて放り出します。教育がハード。
宝探しもマントでひとっとびかと思いきや、ブルブル高いところも怖い。
ブルブルの意思を尊重し、徒歩と公共交通(SLマン)を使用し移動する一帯。
その後なんやかんやあってオニツノ島に到着。敵の襲来により、皆マントが破れて使えなくなってしまう上に皆バラバラに飛ばされます。
「はいはい、ブルブルはアンパンマンと一緒に飛ばされたんでしょう?
そしてアンパンマンの励ましタイムがあって、勇気を出してお宝をゲットしてハッピーエンドでしょ?」
と思ってました。このパターンじゃないですか、大体。
アンパンマンの励ましタイム好きですよ?
しかし今回の映画はそれいけ!カレーパンマンです!!
なんとブルブルはカレーパンマンと共に飛ばされます!
なんでしょう。ブルブルじゃないですけど、ちょっと不安。
ブルブルも思わず言っちゃいます
「なんでよりによってカレーパンマンなんだろう…」
しかし私の予想に反して、カレーパンマンは何度も挫けそうなブルブルを励ましてお宝さがしへと導きます。
その励ましがアンパンマンとは違った良さがあるんですよね~!
この映画、カレーパンマンのここがかっこい!ポイント3つ!
ポイント1:カレーパンマンの炊飯技術
お腹がすいて野宿するときにさっとご飯を作ってくれるサバイバルな男、かっこいいですよね。
カレーパンマンはお得意カレーを作ってくれる。そこは織り込み済みなんですが、
その横には「飯盒」
飯盒(はんごう)炊飯…!!
え、サバイバル技術持ってる人かっこよくない?
ポイント2:泣かしてくれる優しさ、懐の深さ
ブルブルが自分の悩みを明かしてどうしたらいいか分からない時に
「泣け泣け!もっともっと!」と煽って心の中の不安を吐き出させてくれる優しさ。
不安と涙を出し尽くした後、どんな事言うのかな?と思っていたら
寝てる
え?寝てる?でも全女子は思うわけです。
でもさーあるじゃない?聞いてくれるだけでいいって時。
それに対して、変なアドバイスなんて求めていない時。
あと、自分の気持ちを言葉にして吐き出すだけで「あれ?なんかスッキリしたな?」っていう時。
カレーパンマンが狙ってそれをやってるとは思わないですが、
ナチュラルに出来る男、カレーパンマンです。
ポイント3:俺にまかせろ精神
宝のカギを見つけに行くときにとんでもない崖に出くわすカレーパンマンとブルブル。
ブルブルも「無理だよ…」としり込み。その後ろでさっさと準備を始めるカレーパンマン。
ブルブルを自分の背中に括り付けてその崖を突破するんですが、この演出がめちゃくちゃかっこいい!!
カレーパンマンのテーマ曲を使って、疾走感溢れる感じでね!見せ場ですね。
お前が出来ないなら俺が全力で助けてやるよ!という兄貴みを感じます。
これがもしアンパンマンなら
「大丈夫。勇気を出して。きっとできるよ」と励まして行動に移すタイプ。
アンパンマンは自分がチートなのをあまり理解していないので、自分出来たんだから君も出来るよと強気な励ましをしてきます。
この令和の世界で励まされることもあれば、自分との距離を感じて離れたくなるタイプでもあります。
そしてしょくぱんまんなら
「マントも破れていますし、ちょっと無理そうですね。渡れる場所を探しましょう」
という現実を見るタイプ。
この令和の世界であまりにも現実的だと「もっとヒーロー感出してくれよ」と言いたくなる、そんな真っ白いふわふわした彼です。
おわりに
カレーパンマンの兄貴みは、”面倒見のいい経営者”です。
俺がケツ拭いてやるからやってみろよ!という兄貴み
そんなミス屁でもねぇぜ!励ましてくれそう
そんなカレーパンマンに触発されてブルブルも男気を出していきます。
エンディングでは、破れたマントで旅に出て、飯盒炊飯withカレーを作るブルブルの姿があり、それも感動。
ブルブルの成長物語でもありながら、カレーパンマンのかっこよさを最高に引き出してくれた作品だと思います!
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